【ポセイドン】ギリシャ神話の海と地震を司る神、三叉の矛で世界を揺るがす荒ぶる海神

アイキャッチ画像【ポセイドン】 ギリシャ

ポセイドンとは?

ポセイドンは、ギリシャ神話において海と地震を司る強大な神として、ゼウスに次ぐ圧倒的な力を持つ存在です。三叉の矛トライデントを手にし、嵐や津波、地震を自在に操る荒々しい海神として知られる一方、馬や泉の守護神としても崇拝されました。

プロフィール

名前: ポセイドーン(Poseidon)、イオニア方言でポセイダーオーン、エノシガイオス(大地を揺らす神)/ローマ神話ではネプトゥーヌス(ネプチューン)

神話圏: ギリシャ神話

属性: 海・地震・馬・泉・地下水

シンボル: トライデント(三叉の矛)・馬・イルカ・松の木

関連する神話・登場作品: ティタノマキア、アテナとの守護神争い、トロイア戦争、オデュッセイア

ポセイドンの神話と役割

誕生とティタノマキア

ポセイドンは、ティタン神族のクロノスとレアの息子として生まれました。兄弟にはゼウス、ハデスがおり、姉妹にはヘラ、デメテル、ヘスティアがいます。他の兄弟姉妹と同様、生まれてすぐにクロノスに飲み込まれましたが、後にゼウスによって救出されました。

成長したポセイドンは、兄弟たちと力を合わせて10年にわたる「ティタノマキア」でクロノス率いるティタン神族と戦い、勝利を収めました。この戦いでポセイドンは、キュクロープスから贈られたトライデント(三叉の矛)を授かり、それが彼の象徴となりました。

海の王となる

戦後、三兄弟は世界を分割することになり、くじ引きによってゼウスが天界、ポセイドンが海、そしてハデスが冥界の支配権を得ました。こうしてポセイドンは海の王となり、海洋のすべてを統治することとなったのです。

ポセイドンの地位と実力は、「ゼウス・エナリオス(海のゼウス)」と呼ばれるほど高く、その支配力は全物質界に及びました。トライデントを使えば簡単に嵐や津波を引き起こし、大陸をも沈ませることができる上に、万物を木端微塵に砕くことができます。世界そのものを揺さぶる強大な地震を引き起こすことも可能で、その力のあまりの凄まじさは、神々の間でも畏怖をもって語られるほどでした。

アテナとの守護神争い

ポセイドンの最も有名な神話の一つは、知恵の女神アテナとの守護神争いです。かつてアテナとポセイドンがアテネの領有を争った際、海神が三叉の矛でアクロポリスに塩水の泉を湧かせたのに対して、アテナはオリーブの木を生じさせました。

神々は後者の方が住民に有益な贈物と判定し、アテナに軍配をあげたので、以後この町は彼女の庇護下におかれ、その名もアテナイと呼ばれるようになったと伝えられます。敗北したポセイドンは激怒し、アテナイの街に大波を送りつけ、洪水を引き起こしたと言われています。

トロイア戦争での活躍

ポセイドンはアポロンとともに、ラオメドン王のためにトロイに城壁を築いてやったのに、約束された報酬の支払いを拒否されたことからトロイに深い遺恨をいだき、トロイ戦争では終始ギリシア方を援助しました。この恨みは長く続き、戦争中にポセイドンはギリシャ軍を積極的に支援し、最終的にトロイア陥落の一因となったのです。

ポセイドンにまつわる豆知識・トリビア

名前の意味と古代の崇拝

ポセイドンという名前については、元来は「大地の夫」の意味であったとする見方が有力です。古くはペラスゴイ人に崇拝された大地の神(特に地震を司る)と思われ、異名の1つに「大地を揺らす神」があります。実際、地震をもコントロール出来るとされ、また、地下水の支配者でもあり、泉の守護神ともされます。

馬との深い関わり

馬との関わりが深く、競馬の守護神でもあります。象徴となる聖獣は馬やイルカであり、聖樹は松です。馬がポセイドンの象徴とされるのは、古代において馬が大地との密接な関係を持っていたためと考えられています。

メドゥーサとの関係

ポセイドンは多くの恋愛譚でも知られており、その中でも美女メドゥーサとの関係は特に有名です。ゴルゴのメドゥーサも彼に犯された結果、ペルセウスに首を斬られたとき、傷口からクリュサオルと神馬ペガソスとが誕生したといわれています。この物語は、ポセイドンが創造の力も持つ神であることを示しています。

現代文化への影響

現代では、海神として映画やゲーム、文学作品に頻繁に登場し、その威厳ある姿と強大な力で多くの人々を魅了し続けています。海王星(ネプチューン)の名前も、ローマ神話でのポセイドンの名前に由来しています。

他の神々との関係

家族関係

妃のネレウスの娘アムピトリーテーとともに海底の宮殿に住み、トリートーン、ロデー、ベンテシキューメーを生みました。アムピトリーテーは50人姉妹のネーレーイデスの一人で、古代の伝承によれば、ポセイドンが彼女に求婚した際、最初は拒絶されたものの、イルカの仲介により結ばれたとされています。

兄弟関係

最高神ゼウス、冥界の王ハデスとともに三兄弟を成し、互いに敬意を払いながらも、それぞれの領域を厳格に統治していました。オリュンポス内でもゼウス、ポセイドーンに次ぐ実力を持つハデスとともに、ポセイドンはゼウスに次ぐ強大な力を誇っています。

愛人関係と子どもたち

アムピトリーテー以外にも多くの女神や人間の女と交わって子をもうけました。その中でも特に有名な人物はメドゥーサで、彼女との間に生まれた子にはペガサスやクリュサオルがいます。また、オリオンなど多くの英雄や怪物たちの父でもあります。

敵対関係

トロイア王ラオメドンとの確執が有名です。報酬を支払う約束を破ったトロイア王ラオメドンに海の怪物ケトスを送り込みました。また、英雄オデュッセウスとも長期にわたって対立し、息子のキュクロプス・ポリュペモスを盲目にされたことへの復讐として、オデュッセウスの帰郷を妨害し続けました。


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まとめ

ポセイドンは、ギリシャ神話において海と地震を司る強大な神として、ゼウスに次ぐ圧倒的な力を持つ存在です。彼の物語は、自然の荒々しい力と人間的な感情の両面を併せ持つ、複雑で魅力的なキャラクターを描いています。

トライデントを手にした海神の姿は、古代から現代まで変わらず人々の想像力をかき立て続けています。アテナとの守護神争いやトロイア戦争での活躍、そして数多くの恋愛譚は、単なる自然現象の擬人化を超えた、深い人間性を持つ神として描かれています。

現代においても、その威厳ある姿と圧倒的な力は多くの創作作品に影響を与え続けており、海洋冒険や神話ファンタジーの分野で愛され続けています。ポセイドンの神話は、自然への畏敬の念と人間の情熱、そして神々の複雑な関係性を探求する永遠のテーマを提供してくれる、時代を超えた物語なのです。

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出典・参考文献

  • Wikipedia「ポセイドーン」https://ja.wikipedia.org/wiki/ポセイドーン
  • Wikipedia「Poseidon」https://en.wikipedia.org/wiki/Poseidon
  • 『ギリシア神話』高津春繁(岩波文庫)
  • 『ギリシャ神話図鑑』(山北篤/監修)
  • 『神々の系譜』ヘーシオドス

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